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 技術紹介

   

ジェナシスは産業技術総合研究所、埼玉大学、及び埼玉バイオプロジェクトとの共同研究を通じて、膨大なペプチドライブラリから特定の標的分子に結合する創薬リードペプチドを効率的に探索する技術を確立してきました。 

(1)独自のディスプレイ技術(cDNA ディスプレイ法;図1)

  バイオテクノロジーにおけるディスプレイ技術は「遺伝子型―表現型対応付け技術」の一種で、機能のあるペプチド分子を選択した際に、それに対応する遺伝子(DNA、RNA)が連結しているので、その配列をPCRにより容易に読み取ることができる技術です。

現在、一番広く用いられているディスプレイ技術はファージディスプレイ法ですが、ライブラリサイズが 108 程度に限られており、宿主細胞に毒性のあるペプチドを取得することができませんでした。そこで、この制限を克服するため無細胞翻訳系を用いたディスプレイ技術が開発され、現在リボゾームディスプレイ法と mRNA ディスプレイ法が知られています。これらの方法はペプチドライブラリのサイズが1012 程度であり、多様なライブラリを用いることができますが、mRNA の不安定性が実用化の大きな課題となっていました。ジェナシスのプラットフォーム技術である cDNA ディスプレイ法は、膨大なライブラリ(1014)を提示することができ、且つ、遺伝子型の分子種としての cDNA をペプチドに直接共有結合しているため非常に安定なディスプレイ方法です。

 

(2)ジェナシスのライブラリ技術;図2 

 ディスプレイ技術を用いて機能ペプチドを取得するためにはライブラリの設計が非常に重要です。ジェナシスはランダムペプチドから構成される non-scaffold ライブラリと天然のタンパク質の構造を利用した scaffold ライブラリの開発に成功しました。

 Non-scaffold ライブラリは図2Aに示したようにN末端側のCys残基から始まるランダムなアミノ酸から構成されるライブラリです。このライブラリは全長が 35 アミノ酸で構成されるためサイズが小さく、取得されたペプチドは化学合成が可能です。また、このことにより医薬品に向けた種々の化学修飾が可能です。

 ジェナシスは産業技術総合研究所との共同研究により、ヘビ毒の一種から特徴的な構造を持つ scaffold ライブラリの開発に成功しました(図2B)。このヘビ毒は 3 本の指のような形をしているため Three-finger (3F) と称されます。我々は構造解析による知見を基に、指の先のアミノ酸をランダム化したライブラリを作製しました。3F ライブラリは 4 つのジスルフィド結合を有しているため、非常に強固な構造をとり、熱安定性やプロテアーゼ耐性が高いといった利点があります。

 ジェナシスではこれらのライブラリと cDNA ディスプレイ法を用いて、標的タンパク質に対して抗体並みの親和性を有するペプチドの取得に成功しました。これらのペプチドは標的タンパク質に対してアゴニスト、アンタゴニストの活性を示すため、今後創薬のリードペプチド候補となることが期待されます。


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